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2013-11-05

最新鋭のノートPCには欲しいヤツがないので、泣きながら一世代前の機種を購入したという話。

先日、別のエントリでも書いたが、実は最近ノートPCを新調した。以前使っていたものが購入後3年経過し、サポートが切れたからだ。サポートに従事するものとして、やはりサポート期間というものは大事にしなければならない。(ちなみに、以前のマシンも壊れているわけではないので、クッキーを焼いたりするのに大いに役だってくれた。メインマシンが壊れるなど、いざという時にはいつでも活躍できるようスタンバイしてる感じだ。バックアップがあるのはやはり安心である。)

というわけで、本日は新しいマシンについて何故これを選択したかという話や、設定などを紹介したいと思う。

外観など

今回購入したのはThinkpad W530というモデルである。早速フリーソフトウェア財団のステッカーを貼った。白地のステッカーは黒によく映える。


蓋を開けるとこんな感じ。


インテルインサイドやWindowsロゴのステッカーは邪魔なので速攻で剥がした。邪魔者がなくなってスッキリ。なぜあのような位置に邪魔な異物を貼り付けるのか理解に苦しむ。

ノートPCへのこだわり

プロならば道具にこだわるのは当然のことであろう。「弘法筆を選ばず」ということわざがあるが、これは事実とは異なるようで、実際には弘法は嬉々として筆を選んだりしていたそうだ。プロは道具にこだわりがあるものだ。クラブにこだわらないゴルフ選手、バットにこだわらない野球選手、水着にこだわらない水泳選手などが実際に居たらお目にかかりたいものである。プロになれば道具の違いも分かるようになるので、なおさら道具にこだわるようになるのは当然である。そんなわけで、コンピュータを生業にするならば道具にもこだわってこそ真のプロというべきだろう。

ただ、万人に合う筆、クラブ、バット、水着などがないのと同じように、自分にあった道具というのは千差万別である。といっても、市販されている機種の中から、自分のニーズにピッタリとマッチするものを見つけるのはなかなか難しい。パーフェクトにマッチする機種などはなく、どれもこれも惜しい点がある。そのため、自分のこだわりの中から優先度をつけ、できるだけ多くのこだわりを満たすものを見つけるという戦略をとらなければならない。

私がノートPCにおいてこだわっている点を紹介しよう。

US配列

私は日本語(JIS配列)キーボードが大嫌いである。「日本人ならJIS配列だろ!」と言われそうだが、未だかつてJIS配列のキーボードを使いやすいと感じたことはない。理由は簡単で、JIS配列はキーが詰まりすぎているからだ。指が太い私にとって、キーが詰まりすぎているキーボードはとても使いづらい。

しかも、JIS配列によって追加されたキーは私にとって必要なものではない。「無変換」キーなどは何に使えば良いのかすら分からない。幸いなことに、日本語はすべてローマ字で入力することができるので、「かな入力」を使う人でなければJIS配列の有り難みはそれほど感じないのではないだろうか。

従って私はこれまで主にUS配列のものを使ってきたし、これからもUS配列のものを使いたいと思う。日本ではUS配列で発売されているノートPCのモデルが少ないので選択肢はせばまってしまうが、世界的に見ればJIS配列のほうこそ少数派であるので、将来的にUS配列のモデルを購入できなくなる心配はない。もし仮に、将来日本国内で一切US配列のモデルが販売されない状況になっても、eBay等で購入することができるので安心だ。

ファンクションキー

私はかつて、Happy Hacking Keyboard Professionalを使っていた時期があった。静電容量方式のキースイッチがとにかく良くて、キーをたくさんタイプする私にとって、指の負担を軽くしてくれるキーボードはありがたかった。

しかし、HHKにはひとつ重要な問題があった。それはファンクションキーがないということである。

私はKDE愛好者であるが、KDEではとても柔軟にキーボードショートカットを割り当てることができる。ファンクションキーはショートカットを割り当てるのに便利であり、ファンクションキーがないHHKは少々不便であった。今では主にRealForceのUS配列モデルを愛用している。HHKにファンクションキー搭載モデルが出ればまた乗り換えるかも知れないが、HHKのポリシーからしてそのようなモデルが出る可能性は低いのではないだろうかと思う。

話はそれてしまったが、何が言いたいかというと、ファンクションキーが押しやすい(あるいは普通に使える)というのは重要であるということだ。W530のファンクションキーは可もなく不可もなくといった感じである。

高い解像度+大きな画面

PCのモニターにとって、解像度が高いということはとても重要である。解像度が高ければそれだけ多くの情報を表示することができるからだ。一度に多くの情報を表示することができれば、それだけ作業効率上がる。高い生産性を叩きだすためには高い解像度は欠かせない。

日本の会社がPCを調達する場合、この点を考慮していないことが多いように思う。未だに1366 x 768などの解像度のモデルが主流であるようだが、いくらPCの調達コストが安くなるからといえ、低い解像度のモデルを選択することはは、社員の生産性を犠牲にした愚かな選択であると言える。高解像度のモデルを選択することで増えるPCなどの調達コストなどよりも、絶対に生産性が低下することによって増える人件費のほうが高い。

ただし、高解像度の画面にも問題がある。長時間PCを使用することを考えると、目の疲労をできるだけ溜め込まないことが望ましいのだが、解像度が高くなるとその分表示される画像のサイズは小さくなってしまい、目を疲れさせてしまう。だからと言って思いっきりフォントを大きくしてしまっては、肝心の画面に一度に表示できる情報量が少なくなってしまう。従って、高解像度のディスプレイを使用する際には、画面のサイズも相応に大きいことが望ましい。

そこで、個人的には15インチのモデルにこだわりたい。

前回は15インチ+1600x900の解像度のモデルを選択したのだが、今回は少し欲張ってFULL-HDにした。ドットピッチが小さくなったことに関しては、メガネを新調することで疲労の軽減を狙うことにした。

速いCPU、大量のメモリ

生産性という点では、もちろん速いCPUと大容量のメモリは重要である。とはいえ、CPUやメモリの優先度はキーボードや画面などのユーザーインターフェイスより劣る。ユーザーインターフェイスが生産性や使用感を決定する最も重要なファクターだからだ。

だからといってCPU速度やメモリサイズが重要なわけではない。むしろ生産性を考えたとき、CPUやメモリはコンピュータリソースの中で最も重要であると思う。優先度としてはユーザーインターフェイスの次だ。とはいえ、高速なCPUや大容量のメモリは依然として高価なもまた事実である。それだけの投資を行なう価値があるかどうかは考えどころだろう。

現時点での私の使い方ではノートPC上で仮想環境を立ち上げることが非常に多いので、大容量のメモリ(32GB)を搭載できるマシンを選択することにした。

今やクラウドが非常に安く借りられるようになっているので、ノートPCのCPUやメモリが重要な時代は終わりつつあるように思う。次にノートPCを買い換えるときには、CPUやメモリの優先度はもっと下がっているかも知れない。

GPUは要らない

3Dゲームでもやるのではない限り、高速なGPUが必要になるシーンは殆ど無い。CPUに統合されたグラフィックスチップの性能は年々向上しており、もはやGPUは無駄に電力を消費するだけの不要な存在であると言っても過言ではない。

だが、15インチでハイスペックなマシンには、ほぼ例外なくnVidiaかAMDのGPUが搭載されている。電力は勿体無いのだが今回は涙を飲んでGPUが搭載されているモデルを選択した。電力消費はバッテリーの持ちを悪くするが、電源があれば生産性には影響を与えないからだ。

GPUがあっても生産性が上がるわけではないので、まったくもって勿体無い話である。

大画面ノートPC最大のマイナスポイント=テンキー

大画面のノートPCを選択すると、ほぼ例外なくテンキー(Numeric Keypad)がついてくる。メーカーはどうもテンキーがあったほうが生産性が高くなると考えているようだが、それは大きな間違いだ。ノートPCに搭載すると、テンキーは生産性を向上させるどころか、害のほうが大きい。

なぜならば、テンキーをつけることでホームポジションが大きく左に寄ってしまうからだ!!

キー入力を多用するユーザーにとって、キーを入力する姿勢が重要なことは言うまでもない。ホームポジションが左に寄っていると画面を斜めに見ることになってしまい、身体をひねることによって腰痛や肩こりを誘発してしまう。慣れれば問題ないというひともいるが、長期間そのような姿勢を保つことで疲労は蓄積してしまい、間違いなく身体を蝕んでしまう。

長時間PCを使うならホームポジションは中央にあるべきだ!!

そのようなマイナス面が大きいにも関わらず、テンキーのメリットはごくごく小さい。だいいち、数字を入力するためのキーは既にあるので機能が重複している。少し指を伸ばせば数字を入力できる。同じものがあるのだから、テンキーは本質的に必要ないのである。よほど表計算などを多用するのでない限り、テンキーがあることによって得られる生産性の向上幅は大きくないだろう。それに、例えテンキーがどうしても必要だとしても、USBで外付けすることもできる。外付けすればホームポジションは偏らないので問題はない。それに、外付するとテンキーをノートPCの左側に置くことだってできる。テンキーを左手で操作する人の場合は、左側に置くことで、画面に真っ直ぐ向かい合ったまま、右手にマウス、左手にテンキーという使い方も可能だ。従ってテンキーをノートPCに搭載するメリットなどというものは殆ど無いのである。

ところが、最新の15インチのノートPCは、本当に例外なくテンキーを搭載する風潮にある。前回購入したDELLのM4500の後継機は、その次のモデルのM4600でテンキー搭載になってしまった。DELLの他の15インチモデルも軒並みテンキー搭載である。

他のメーカーもそうだ。HPも、Lenovoも、ASUSも、ACERも、MSIも、東芝も、富士通も、NECも、すべてテンキー搭載である。Panasonicに至っては15インチのモデルがない。

実は、予てからLenovoのW530に目をつけていた。15インチ、大容量メモリ、テンキーレス、そしてUS配列が選択可能。少々値ははるが、優先度の高いニーズはほぼ満たしてくれるモデルであった。(6列キーボードはイケてないが。)W530の次のモデルが出たら買おう!と思っていたのだが、発表されたW540は・・・なんとテンキー搭載だった!!失意のうちに、一世代古いW530を購入することにしたというわけだ。ちなみにサポートは3年。また3年経ったら買い換えよう。

なお、15インチでありながら、テンキーレスが選択できるVAIO Fit 15Aが発売されたことを知ったのは、W530を発注したあとのことであった。南無三!!

アップルしか無いのか

15インチ、大容量メモリ、テンキーレス、そしてUS配列という条件のノートPCを探しているとき、全ての条件を満たすモデルがひとつあった。そう、Mac Book Proである。しかも最新のモデルではIris Proを使用することで、外部GPUナシのモデルが選択可能になっているという情報を事前に得ていたので、「それこそ正しく俺の求めているものではないか!」という想いはあった。

だが、MBPは選ばなかった。何故ならアップルが嫌いだからだ。

企業としてのアップルは嫌いだが、その感情を抜きにして見つめてみると、製品はよくユーザーのニーズを捉えていて優秀であると思う。アップルといえばiPhoneの成功ばかりに目が奪われがちだ(というか実際売上は凄い)が、実はMacのシェアも年々伸びており、NetApplicationsの最新統計(下記)によると、未確定の11月の集計では、PC系のトラフィックにおいてMacのシェアはなんと8%を超えている。



(ちなみに、未確定のデータではMac、Linuxのシェアは高くなっているのだが、何故か月ごとのデータが発表された時点で小さくなってしまう。不思議だ。)

アップルはOSXを他社にライセンスしていないので、一社だけで8%ものシェアを獲得していることになる。これは凄いことである。

VAIO Fit 15Aのことを知るまでは、「15インチのテンキーレスモデルはもうアップルからしか出ないのか・・・」と、暗澹たる気持ちになっていたのだが、VAIOのおかげで少しだけ希望が見えたように思う。しかし安心はできない。なぜなら、VAIO Fit 15Aはタッチパネルだからだ。

PCメーカーにしてみればタッチパネル化はマイクロソフトの戦略上避けられなかったのだろうが、それはユーザーが求めているものではない。タッチパネルは普通の液晶より分厚く重い。液晶にタッチすると脂で汚れて画面が見づらくなってしまう。それが必要のない人にとってはデメリットしかないのである。

このままではさらにアップルがシェアを伸ばすのは間違いないだろう。本当にユーザーの声に耳を傾けているPCメーカーは、悔しいが現時点ではアップル以外にはないからだ。マイクロソフトの戦略に背いてでもユーザーの声に耳を傾けることができるか。そのリスクを取る決断ができるか。日本のPCメーカーにそれを期待するのは難しい気がしてならないが、ただ健闘を祈るばかりである。アップルしか選択しがない未来にはならないでほしい。(といいつつ、アップルがテンキーを搭載するというさらに最悪のシナリオもあり得なくはないのだが。)

ノートPCはインターフェイスこそ重要

デスクトップPCであっても当然ユーザーインターフェイスは重要だ。デスクトップはキーボード、マウス、モニターなどを自由に選択できるが、ノートPCの場合にはそれらを取り替えることができないという点で、デスクトップよりもさらに慎重に選ぶ必要がある。

ユーザーインターフェイスは最も重要な部分であるにも関わらず、現在のノートPC市場ではその重要性が軽視されまくっているように思う。

CPUやメモリは、正直言ってどれを選んだところで大差ない。CPUが速くなれば単位時間あたりにこなせる仕事の量は違ってくるが、仕事の質に違いはないからだ。ついこの間まで3年前のモデルを使っていたが、性能の面でそこまで不満があるわけではなかった。サポートさえ切れなければ未だに使い続けていただろう。

一方、ユーザーインターフェイスの違いは「質」の違いである。PCを使う上で最大のボトルネックは人である。人が素早く画面上の情報を把握できること、そして素早く文字を入力できることが生産性に直結するのである。当然、長時間使用する上では疲労しないことも重要だ。

最も影響の大きなボトルネックを解消することは、パフォーマンスチューニングを行う上で定石である。ユーザーインターフェイスがPCを使う上で最大のボトルネックとなるならば、それを改善しない手はない!PCは道具であり、人がPCを使う目的は別にあるはずである。如何に目的を効率的に達成するかが重要であり、そのためにこだわりを持つべきなのである。CPUやメモリ、GPUのスペックだけ見て喜んでいてはダメなのだ!数値は分かりやすいが、目的を達成することに寄与しない数値は意味がないのである。

そんなわけで、もうそろそろユーザーもメーカーもスペック至上主義から抜け出すべきではないだろうか。ユーザーの目が肥えてくれば、メーカーもそれに呼応するような製品を出さざるを得ない。メーカーにとってはCPUがいくら速かろうが製品の差別化には繋がらないのだから、それ以外の部分での差別化を頑張って欲しいところだ。だが、そういったユーザーインターフェイスの部分は人によって好みが千差万別であるし、その良さを理解してもらうのはなかなか難しい。なので大手メーカーが狙うには、いささか難しい市場のように思う。

その点ではソニーは頑張っているように思う。いや、昔からそういう面はあった。ソニーの製品で最も印象に残っているのは、VAIO C1シリーズである。ずいぶん昔のモデルだが、あのスタイルの使い方を提案したころのソニーは輝いていた。その後継にあたるPシリーズも面白い。いずれも私自身の肌には合わなかったが、そういう野心的な製品は好印象である。私自身はかつてVAIO Zを所有していたが、3Dは弱かったが当時にしては高解像度であり、非常に仕事がはかどった記憶がある。

今のソニーの製品ラインナップも面白い。VAIO Pro、VAIO Duo、VAIO Fit、VAIO Tap等、様々な利用シーンを想定したユニークなモデルが揃っている。未だかつてここまでソニーのノートPCが充実したことがあっただろうかとさえ思える。タブレットに侵食され、縮小を続けるPC市場において、ソニーだけが輝いているように見えるのは気のせいだろうか。

散々持ち上げておいて言うのもなんだが、実はソニーもあまり好きな企業ではない。違法ダウンロード刑罰化成立時のコメントを見て嫌いになってしまった。(アップルよりはずっとマシであるし、この件で嫌いになった企業はソニーだけではない。)これ以降ソニーの製品は一切買っていないので、購入を考えているときにVAIO Fit 15Aのことを知っても選ばなかったかも知れない。ただ、そういった感情を抜きにすれば、VAIOは良い選択肢であるように思う。

大企業とは様々な矛盾を抱えつつ活動するものである。ソニーほどの巨大企業グループになればなおのことだろう。一部の事業において非倫理的な活動を行なっているからといって、全体を憎むのは馬鹿げているという考えもある。そんなわけで、ソニー・ミュージックエンタテインメントは一切応援することはないが、ソニーのPC事業部はこれからも頑張って貰いたいと思う。現在の方向性は間違っていない。

OS、環境設定等

今回、インストールするOSにはGentoo Linuxをチョイスした。Gentoo Linuxといえばソースコードベースのディストリビューションであり、パッケージをインストールするにはソースをコンパイルしなければならない。バイナリパッケージも用意されているが、網羅されているわけでもないし、欲しい機能が欠けている場合には(USEフラグを調整するなどして)自分でコンパイルしなければならない。

やはりコンパイルには時間がかかるものの、「CPUも速くなったしそろそろ普段使いでも大丈夫かな」と思い、自分の中でGoサインを出したのである。実際、前のエントリでも書いたようにコンパイルはかなり速い。要らないデバイスドライバを含めないようにすれば、カーネルのコンパイルは5分程度で終わる。

なお、Gentooのセットアップなどはそこら中で解説されており、面白みもないと思うので割愛する。(需要があれば書くが。)既にLinuxに習熟した人であればGentooを使用する上で特に戸惑うことはないだろう。

DM-Cache

今回、一点だけ人柱的に試してみたことがある。それがDM-Cacheだ。

DM-CacheはLinux Kernel 3.9から搭載された機能であり、遅くて大容量のディスクを高速で小さいサイズのディスクでキャッシュするというものだ。これまでは512GBのSSDを使っていたのだが、容量不足に悩まされていた。1TBのディスクが欲しい!ということでSSDを物色したがとても高い。そこで、安さと速さを両立するために選択したのがDM-Cacheだ。

W530には通常の2.5インチSATAディスクの他に、m-SATAスロットがついており、それらを同時に使うことができる。(ただしm-SATAスロットはSATA-IIとなっているのが悩ましいところだ。)そこで、SATA-IIまでの性能しかでないものの、m-SATAスロットにSSDを刺すことで、DM-Cacheを利用した環境を構築することができる。1TBのHDD+256GBのm-SATAディスクを採用し、m-SATAのSSDにはキャッシュ領域だけでなく、起動ディスクの機能を持たせることにした。(つまり起動ディスクはキャッシュではなく、高速なSSDを素で使っている。)

DM-Cacheのセットアップ方法は下記のサイトを参考にした。本エントリでは特に解説はしないので、興味のあるひとはリンク先を読んで欲しい。

SSD Caching Using dm-cache Tutorial

この手順ではボリュームのサイズの計算とかがややこしいので、設定に必要なコマンドを自動生成するスクリプトを作成したので、もしDM-Cacheにトライする場合には活用して欲しい。完全に無保証であり、私はコマンドの実行結果について一切の責任は負いかねるので、その点は了承して頂きたい。

先のURLでは、UpstartでDM-Cacheを有効化・無効化する方法が紹介されている。Gentooの場合はsystemdを使っていなければOpenRCで同等のことを行う必要がある。私の場合、DM-Cacheの上でさらに暗号化を施してあるので、依存関係はbefore dmcryptとする必要があった。もし、起動ディスクをDM-Cache上に配置するならinitramfsを作りこむ必要があるだろう。

残念ながら、DM-Cacheの使用感は正直イマイチである。採用するには時期尚早だった感満点といったところか。イケてない点ははっきりしていて、ダーティなブロックがバックグラウンドでフラッシュされないという点だ。これではWrite BackにしてもWriteの性能は出ない。

IBus

本の虫で語られてるように、IBus 1.5は色々と問題が多いように思う。とりあえず、自分の環境ではショートカットでONにすることすらままならかった。Gentooではデフォルトでは1.5はマスクされているので問題はない。1.4もマスクされているが、こちらは特に問題なく動作するので、私の環境では1.4を使っている。

Gentooはローリングリリースを採用しているので、かなり古いバージョンのパッケージを使うことが可能だ。柔軟にパッケージのバージョンを選べるのもGentooの魅力のひとつであろう。

まとめ

取り留めのない話になってしまった。強引に今回のエントリを要約すると、
  • ノートPCにテンキーは要らない。
  • ユーザーインターフェイスは超重要。
  • Sony VAIO頑張ってるよね。
  • Gentoo Linux快適。
  • DM-Cacheはまだ発展途上。人柱楽しい。
といったところか。

そして強引に話を元に戻すと、プロならば道具にこだわるべきである。エディタなどのツールにこだわるのは当然のことながら、最大のボトルネックである「人」がより効率的に動けるよう、工夫するべきではないかと思う。

今回様々な機種を検討したが、その際とても役に立ったのがNotebookCheck.netというサイトだ。膨大な数の機種が掲載されており、ベンチマークはもちろんのこと、液晶の視野角や表面温度といった、実物がないと分かりにくい情報まで丁寧に掲載されている。皆さんもノートPCを選定する際には是非参考にして頂きたい。(ちなみに、W530は比較的温度が低いというのも購入の決め手になった。)

ところで、効率的なキーボードと言えばKinesisが最高峰として挙げられるが、Kinesisには敢えて手を出さずに居る。Kinesisは、いったん慣れてしまうと戻れなくなる片道切符である可能性が大きいからだ。Kinesisはレイアウトを見ただけでも如何に素晴らしいかがよく分かる。普通のキーボードは、行ごとに配置が少しズレている。例えば「1QAZ」の列は斜めになっている。ところが、Kinesisはこれが直線に並んでいるので、指を変な方向に動かさなくても良いのだ。Kinesisに慣れてしまえば如何に指への負担が軽減されるのかは容易に想像できる。しかしノートPCを使わざるを得ない以上、Kinesisに慣れることはできないのである。(私は不器用なので、きっと使い分けることはできない。同時にひとりしか愛せないのである。)

Kinesisと同じようなキー配列のノートPCが出ないだろうか。あるいはタブレットならば前にキーボードを置いても邪魔にならないので、タブレット+Kinesisをハンドキャリーなら何とかなるか・・・といったようなことを日々妄想している。

何にせよ、ノートPCや周辺機器をあれこれ物色するのは楽しい。そういった楽しみを味わうと、ギークで良かったと思うのである。

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